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ブッコロリ(ブッコロリー)とは

ブッコロリ、あるいはブッコロリーとは、パセリが成長しすぎた状態のものを指す。

ブロッコリーと外観や名前、さらに味や食感は似ているが全くの別種である。ブッコロリの方がやや苦味があり香りが強いとも言われている。 また、パセリを元とするブッコロリはブロッコリーよりも栄養価の面で優れる。


ブッコロリの元の姿であるパセリは、地中海沿岸原産でセリ科の二年草だと言い伝えられている。 二年草とは1回の生活環を完了するのに2年を要する植物のことであるが、パセリは日本での生育環境において稀に3年目以降を迎えるものが存在する。 3年目に突入したパセリは、新たに第二世代の栄養器官を生成させ越冬する。4年目の春から成長を再開しブロッコリーと似た植物へと姿を変える。 ブロッコリーも地中海原産の植物であるため、遺伝子レベルでは何らかの共通するものを持っているのではないかと関係者は語る。


先にも述べた通り、パセリがブッコロリに変化するのは稀なことであるため狙って出来るような代物ではない。 その出現確立は理論上、約6096454分の1くらいだと考えられている。 従って安定して供給するのは不可能とされており、ブロッコリー生産農家がそれと気付かずブッコロリを出荷した場合のみ市場に出回ることとなる。

しかし、市場に出回っても姿形がブロッコリーに酷似しているため一般人が気付くことは無い。 ただし、極めて少数ながら食に対する絶対的な感覚を有す人間がおり、その人たちに限りブッコロリに対し潜在的な感覚として何となくブロッコリーとは違うということが分かるようである。


日常生活において、ブロッコリーを見た時に「ブッコロリ」と言う人がいるが、それは必ずしも間違って覚えた呼び名を使っているのではなく、 その人自身は気付いていなくても絶対的な感覚を持った選ばれし人間なら、それが本物のブッコロリであると見極めている可能性が高い。


なお、ブロッコリーは畑に植え付ける苗の段階で日光を遮断して育てるとカリフラワーになる。 一方、パセリは日光を遮断すると光合成不足により枯れるだけである。



余談であるが、刺身やポテトサラダなどの付け合せとしてのパセリを食べずに残す人がときどき見られる。 その理由の多くは「嫌いだから」が挙げられている。たしかに独特の香りは好みの分かれるところだろう。 しかし、実際には多くの人が食わず嫌いであることも事実で、元を正せば「みんなが残すから何となく私も・・・」から現在に至る人も多いようだ。


実はこれ、平安時代に暗黒寺の和尚さんが宗教的な理由からパセリを残したのが始まりだとされており、それを真似た檀家から一般に広がったと言われている。

この件については最近の研究で、和尚さん自身がパセリ嫌いだったことが分かってきており議論の対象にもなっている。

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